パワハラ・セクハラ
■セクハラの定義
セクハラとは「職場において行われる、社員の意に反して行われる性的な言動」のことをいいます。大きく分けて「対価型」と「環境型」に分類され、前者は「性的関係を拒否すると人事などで不利な扱いを受ける恐れを抱かせる」といった労働者に不利益を強いるものを、後者は「女性社員の身体に触れる」「卑猥な言動を繰り返す」といった性的言動を行うことで職場環境を悪化させることをいいます。「対価型」は主に上司と部下の関係で、「環境型」は上司だけでなく同僚との関係においても問題となりえます。セクハラにあたるか否かの基準は「意に反して行われ」たものかどうかであり、一般人の視点から判断されます。
■パワハラの定義
パワハラとは「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適性な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」をいいます。上司から部下への言動はもちろんのこと、同僚間、場合によっては部下から上司への言動であってもパワハラになりえます。パワハラは「業務の適性な範囲を超え」た言動を指すものですから、業務上の指導や𠮟責、激励はパワハラには当たりません。ただ、「暴力をふるう」「客の前で人格を否定する暴言を繰り返す」といった一般人の視点からみて「業務の適性な範囲を超え」た言動はパワハラとなります。
■会社の責任
会社は労働契約の一環として職場環境を安全な状態するよう配慮する義務を負っています。したがって、会社の対策が不十分であったがためにセクハラやパワハラが発生し、労働者が心身に損害を負った場合は損害賠償しなければなりません。加えて、会社は業務に関する社員の行動についても責任を負うことになっているため、セクハラやパワハラの加害者の肩代わりをする形で会社が使用者責任を負わなければならないということも考えられます。
■対策
会社が責任を負わなければならないかどうかは、事前に十分な対策をとり、また被害者からの相談に適切に対応できたか否かにかかってきます。
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